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障害者のわたしでも生きる意味あるの?生きる意味を知りたいあなたにおすすめの本

セルフケア
  • 生きる意味が分からない
  • 生きる意味を知りたい
  • 毎日つらくて生きるのが辛い

そんなあなたにおすすめしたい本が山口雄也さんの『「がんになって良かった」と言いたい』です。

生きる希望をなくしてしまったあなたに是非読んで欲しい一冊です。

障害者手帳2級のうつ病持ちの筆者が、病気に負けて人生を終わりにしてしまいたいと思った時、山口さんに勇気をもらい、「わたしも頑張ろう」と前向きな気持ちにさせてくれました。

人生とは?生きる意味とは?を考えさせられる、そして生きる希望を与えてくれる本なので気になった方は是非読んでみてくださいね。

著者:山口雄也さんってどんな方?

山口雄也さんは出版当時は1997年生まれの京大生でした。

大学1年生の冬に、胚細胞腫瘍というがんを宣告され、闘病生活に入ることとなります。

がんの手術と抗がん剤治療を乗り越え、大学生活に戻るも今度は白血病との診断を受けます。

移植を受け一時は寛解に向かうも、再発・再再発し、余命宣告を受けます。

再再発してからは生きる希望をなくし、うつ病を発症し、生き延びるための薬を捨てるなどの自暴自棄な生活を送ります。

しかし病気と向き合いながら、生きる意味を考え、自分の人生を大切に生きたいと答えを出した山口さん。

彼のユーモア溢れる言葉使いや生々しい本音を吐露したエピソードがつづられています。

いい意味で重すぎずにとても読みやすい一冊でした。

生きるとは?を考えさせられる本

受け入れざるを得ないという経験が人間を強くする

誰もが自分が望んでいない運命に苦しんだことが一度はあると思います。

「どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの…」「自らが選んだ道ではないのに…」
そんな気持ちになったことは誰だってありますよね。

そんな時にこの本の一説にわたしは救われました。

誰しも人生を持っているが、それぞれの人生は一通りしか歩めない。択一の連続だ。能動的な択一もあれば受動的な択一もあるだろう。結果は一つに絞られる。人生における転機は、だいたい後者だ。受け入れざるを得ないという経験が、人間を強くする

引用:「がんになって良かった」と言いたい / 著:山口雄也

「受け入れざるを得ない」という状態でもいいんだと私は安心しました。

この記事を読んでいるあなたもきっと、自らが選んだわけではない「選ばされた道」に悩み、意味を見出せずに苦しんでいるのだと思います。

家庭環境のこと、障害や病気のこと。

無理して受け入れようとしなくていいんです。無理して受け入れてしまったら私たちは壊れてしまいます。

あえて「受け入れざるを得ない」という状態まま、過ごしてみるのも悪くないかもしれません。

生きることの意味は、きっと分からなくていい

「自分はなんのために生きているのだろうか?」「自分に生きている価値はあるのだろうか?」

私はうつ病になってからこんなことを考えてばかりいました。

山口さんは生きる上で本当に大事なのは生きる意味を考えることではなく、生きることそのものに集中することだと述べています。

生きることの意味は、きっと分からなくていいんだと思う。そもそもこの年齢でわかってしまう方が、ある意味分かっていない。意味というものは大抵全てが終わってから後付けされるものであって、道中来た方向を指差して知るものではないのだから。死ぬ間際に初めて会得して、ようやく意味たりえるのだろう。

引用:「がんになって良かった」と言いたい / 著:山口雄也

生きる意味を持つことはある部分では生きる活力を後押しする糧になります。

しかし一方で自分が定めた生きる意味(=目的)がどうしても達成できない時、人生の足枷となることも。

生きる意味について深く考えることは良い側面もある一方で大きなリスクにもなりえます。

たとえ意味がどうであれ、私たちは生きなくてはいけません。

ならば「とにかく生きることを全うする」ことが大切なのです。

死に物狂いで生きて、やっと「生きる意味」を見出せるのかもしれませんね。

わたしたちは誰のために生きているのだろうか?

最後にわたしが一番好きな一説をご紹介します。

わたしは「障害者」になったとき、いわゆる健常者と会うのが怖くなってしまっていました。

それが友達であっても家族であっても採用担当者であっても。

勝手に劣等感を感じていたのだと思います。

そんな時山口さんのこの本にとても勇気づけられました。

二十代、誰しもが葛藤の中をもがきながら生きていて、これまで歩んできた履歴の上に誤字脱字を見つけては修正液の使えぬことを知る。致し方なく二重線を引いて訂正印を押す。「私は人生のここの部分でこう選択すべきはずのところをこういう風に間違えましたよ」と示さなければならない。なぜなら「一般解」が存在するからだ。学校へきちんと行くこと。無病息災であること。勤労の義務を果たすこと。挙げればきりがない。そんなとき色んなものが邪魔をするのだ。プライド、金、偏見、恐怖。

ところで履歴書を見るのは一体どこの誰なのだろう?書類を美辞麗句で埋めるべく僕たちは生きているのだろうか?

人生にはある種の休憩時間と休憩所が必要なのだと思っている。ところが、社会は休息に理由を求めようとする。なんで会社休むの?なんで留年したの?「休学には学科長の承認が必要です」。

引用:「がんになって良かった」と言いたい / 著:山口雄也

山口雄也さんが遺したメッセージ

この本の著者である山口雄也さんは本の出版後も闘病を続けていました。

しかしこちらのツイートの6日後、2021年6月6日に享年23で逝去されました。

生前、献血や骨髄バンク登録推進の活動も積極的に行なっており、日本赤十字社や多数のメディアに取り上げられるなど、山口雄也さんのメッセージは亡くなった後も残っています。

人生は難しく考えなくてもいいのかもしれない

この本を読んで、「生きる意味」とは自分が決められる次元のものではないのではないかと私は感じました。

生きる上で本当に大切なことは「生きること」であり、生きることそのものに集中し努力し続け結果、初めて生きる意味が付けられるものなのだと思います。

「一生懸命生きること」で自ずと「生きる意味が分かる」。つまり、生きることの意味を考えたところで答えは出ないのだから、とりあえず生きることを頑張るしかない。

「自分は価値のない人間なのではないか?」「自分が生きる意味はあるのだろうか?」「どうして自分だけこんなに苦しまなければいけないのか?」そんなことを考えるのではなく、いまできることを一生懸命にやればいい。

そんな考え方に私は救われました。

過去のことや変えられない事実を嘆いても前に進めません。ゆっくり時間をかけてでも前向きになることをまずは人生の目標にしても良いのかもしれませんね。

今、生きることに価値を見いだせない。自分は何のために生きているんだろう。と悩んでいる方は一度この本を読んでみて、「生きること」について考えてみて欲しいです。

死と向き合いながらも最後まで生きることだけを考え、わたしたちに沢山の勇気を与えてくれた山口雄也さん。

生前の活動に敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

この記事を書いた人

✔️1年半で会社を休職・退職
✔️うつ病とADHDグレーゾーン
✔️精神障害者手帳2級
✔️就労移行支援に通所中
✔️FP技能士2級。傷病手当金や失業保険、減税制度などに詳しいです。
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